2019年 1月 のアーカイブ

Posted on 2019/01/31 by KAKUKI PROJECT

モクコレ2019 in東京ビッグサイト

1月29日30日の二日間は、日本各地と東京都とが連携した木材製品展示会
モクコレ2019が東京ビッグサイトで行われました。
 
開会挨拶、東京都知事小池百合子氏は、全国自治体に向けてもっと国産材を利用しましょう。このイベントを木材活用のビジネスチャンスにしましょう。東京2020に向けて、都市部と森林がつながり、そして将来つづく森づくりForestVisionを実現し全国の共存共栄を目指しましょうと。
胸につけているブローチは高知産のヒノキでつくったものだそうで、木の積極利用をPRされていました。
また、大阪首都直下型の震災でコンクリートブロックで亡くなった生徒がいたこと、これからは、コンクリートブロックでなく木塀で木材の活用や安心だけでなく、景観のいいモノにしたいという内需から木材の利用を図りましょうとの話をされており、会場には各社から木塀商品の紹介するコーナーがありました。

 
林野庁長官牧元幸司氏は、国産材のGDPが36%まで戻ってきました。森林資源の利用が増えています。しかし川上の問題として、生産量をより増やすために機械の導入をし作業の効率化をしたくても、森林の集約がまずは必要ですと。また森林環境税を使ってよりよい森林づくりをしましょう。新たな提案として国有林の使用もしたいと言われます。木材利用はますます工夫が必要で、中高層の木造化、都市の木化に取り組んでいきましょうと、木材利用の展望を話されました。

 

〈木塀さまざま、個性いろいろです〉
 
各出展社、地域材の活用・ブランディング・研究開発にとても工夫した商品やサービスをご案内しており、とても面白い展示会となりました。木材利用の機運の高まりを感じます。

 福井では恐竜やアウトドアライフスタイル商品

 木と樹脂のハイブリッド素材で光が透ける天板

 オフィスに木のパーテーション。女性4人で3時間くらい組み立てられる簡単なつくり。
 
 
KAKUKIPROJECTでは、木のテーブルとキッチンをご紹介させていただきました。
グッドデザインブースで展示させていただきました。


 
初めて当社の製品を見ていただいた方も多く、お立ち寄りいただきありがとうございました。
国産材はその多くがスギで、軟らかいため、用途によってはそれが制限となる場合もあります。
当社の圧密技術では、軟らかいスギも硬くすることができ、耐水性・耐久性の高い木の天板として、スギを新たな用途で活用されています。
当社は、国産材利用とその普及に取り組み、今後もより多くの皆さまに木のある暮らしをお届けしたいと努力してまいります。

 

Posted on 2019/01/28 by KAKUKI PROJECT

\モクコレ2019@東京ビッグサイト/

イベント出展のご案内です。
KAKUKIPROJECTの木のテーブルとキッチンが、

モクコレ2019
1月29日(火)30(水)
場所:東京ビッグサイト(第7.8ホール)

に出展されます。
グッドデザイン賞ブースにて展示しております。
木の新しい使い道として、キッチンの天板に杉を活用しています。
このスギ、圧縮して固定化しており、とても硬く耐水性に優れています。

ぜひ、ご覧ください。

Posted on 2019/01/18 by KAKUKI PROJECT

取ったばかりの里山の木で椅子をつくろう!①~グリーンウッドワークのすすめ~

地域の里山には多様な種類の木が育っています。
手入れをしていない山の木は、細かったり、曲がっていたり、枝が多かったりして、とても大材がとれるような立派な木はありません。素材生産数も多くないので、市場に出ることもなく、例え市場に出しても安いので、好んでお金かけて手入れする業者もいません。森に木があるのに使われないなんて...。
しかし、そうした木材もうまく活用することができるのです。

今回は、育ちが悪く細い木や、間伐した木から材料をとって、子ども用の椅子をつくる方法をご紹介します。
  
|「グリーンウッドワーク」という取り組み
 
~それは、人力の道具で生の木を削る、古くてまったく新しいものづくりです~
 
「グリーンウッド(GREEN WOOD)」 は「生木」を意味します。 「生木」とは、森から伐採したばかりの乾燥していない木のことです。 その生木を伝統的な手工具を使い(大型機械や電動工具は使いません)割ったり 削ったりしながら小物や家具をつくるものづくりを「グリーンウッドワーク」 といいます。

■グリーンウッドワーク協会より
https://www.greenwoodwork.jp/グリーンウッドワークとは/
 
体験をしてみて筆者が感じたのは、グリーンウッドワークは、身近な森から材料をとって、自分や身近な人の生活に必要な道具を、必要になった時にすぐに作れるといった地産地消が誰にでもできて、作りながら、生の木の「生命(いのち)」を感じ、いのちのモノづくりをすることができます。そのささやかなモノづくりは森を壊すことなく、人と森とが程よい距離感で共生することができる持続可能なものづくりを在り方を示してくれています。
 
|椅子づくり

今回グリーンウッドワークで椅子づくりです。
教えてくれるのは、森林文化アカデミー準教授で、木工を教える久津輪 雅(くつわ まさし)先生です。

 
今回使用する材料は、直径10から15センチくらいの幹を使用します。
会場の「みのかも健康の森」の中で、伐採してきたものです。下写真のサイズは15センチくらいです。この太さの幹からは、1mもので椅子が4から5脚とれます。
 
《15センチほどの幹。みのかも健康の森で採取》 

《部材ごとに長さ取りしてある材》
 
 
樹種は栗です。栗は広葉樹の中でも水の通り道(導管)が大きく、繊維方向がまっすぐであるためまっすぐに裂けやすく、ほどほどに軟らかいので加工しやすいことが特徴です。
 
丸太から材を木取りするのに使うのは、木槌と万力(まんりき)です。
割りたい位置に万力の刃を当て、刃の中央部を木槌で叩き、木を割っていきます。

割ってみると、繊維方向に従って、まっすぐに裂けていきました。

 
まっすぐに裂ける栗の木ですが、自然のものはいつでもどれでもまっすぐ、ということはありません。
私が丸太を4等分に割ろうとすると、刃は丸太の中心にまっすぐに入ったはずなのに、途中から中心からずれて裂けていきました。これは、丸太の中心程、若く、まだ幹が細かったため、ひょろひょろと成長したことで曲がってしまったものです。そういう木の成長の証をみると、最初は頼りない細い木でひょろひょろとしか成長できなかったのに、今ではこんなに太く、こんなにまっすぐに育つようになって、、、と感慨深いものが込み上げます。
 
木取りした材を「削り馬」と「銑(せん)、英語でドローナイフ」を使って、丸棒に仕上げます。
 
《削り馬(シェービングホース)》

《削り馬に材をセットし、馬にまたがり銑で削っていきます》

《生の木は軟らかく、簡単に削ることが出来ます》
 
削った木を見てみると、濡れていることが分かります。冬は木の成長が止まるというのに、なんと瑞々しいことか!今年は暖冬ということもあり、春の芽吹きの準備が早く、ぐんぐんを水を吸い上げ芽吹こうとしているのでは?ということでした。木は、すでに春に向かっているのですね。

《削った木を見ると濡れていて、導管が地中からぐんぐんと水を吸い上げていたことが分かります》
 
さて、丸太にまたがってまずは、椅子の脚を削ります。

ぐんぐん削れて、形になっていく様子が楽しくて、無心になって作業をしました。1時間ほどで脚が4本完成。

 
それから貫、座枠、背、肘を削っていきます。
丸い棒と違って、今度はふくらはぎ形をしています。しかも、これらは脚のホゾ穴にホゾを差し込んで、嵌合しなければいけません。
ちょっと難易度が上がります。

 
ふくらはぎ形に成形するためには、銑を材に対して斜めの角度を変えながら細かく動かして形作っていきます。

 

 
座枠は、ふくらはぎの頂点から貫に向かって曲線が下りてきて、端部に向かって直線で削ります。
写真のように貫の位置まで曲線状に削り、削り束をつくります。削り束を銑でべりっと剥がすように削ぎ落とします。
コツとおりやると案外簡単に、形通り成形することができました。

 
生木で家具を作る、筆者が身を置く木材・木造業界というのは、木をよく乾かすことが品質の良し悪しと考えるし、家具業界も同様で、量産で同一の品質を生み出すためにはやはり木材の乾燥が大事です。生木でつくるということは、削ってから、急速に乾燥することになります。今回作ったほぞも、水が飛んで木が痩せたら、穴にスカスカで、木が組めないということになるはず。それなのに、椅子には絶対に必要な安定した強度をどうやって出すのか?

それは木材の収縮特性をうまく活用することで、しっかりと木組みが出来るからです。木というのは接線方向、放射方向、繊維方向で収縮代が異なるという収縮の異方性をもっています。

放射方向の木の表情がいわゆる柾目。

接線方向の木の表情がいわゆる板目です。

いちばんよく縮むのが板目です。逆にあまり縮まないのが柾目です。この異方性を読んでこのように木取りをしました。下写真のように、上面を板目、横面を柾目におきます。

 
そうすると、乾燥したほぞは縦に長い楕円になります。ほぞ穴は、円の短いところに合わせた大きさにしておくと、ほぞ穴のなかで楕円がしっかり効いて、抜けないほぞになります。
ほぞに対してほぞ穴が小さくても、生木は軟らかいので、適度に力を加えて穴に差し込むことが出来るのです。こうした技術は、長くものづくりと向かい合ってきた人類の知恵であり、文化だと感じました。グリーンウッドワークの昔から変わらないものづくりの姿勢を感じるととても感慨深いです。
 
 

削り出した材は、1週間ほど自然乾燥させ、よく乾かします。
次回、組み立てと座編みをして完成です。
続く!

 

 

 

 

Posted on 2019/01/08 by KAKUKI PROJECT

神事と深く関わるヒノキのお話し

新年あけましておめでとうございます。
 
平成という時代が終わり、新たな時代が始まる2019年。
筆者は平成と共に年齢を重ねてきた世代の生まれですが、平成の30年を振り返れば、
元号に込められた願いのとおり、穏やかな時代だったのではないかと感じます。
 
“ 平成 ”
「国の内外、天地とも平和が達成される」
 
資本主義経済、国際社会が世界の在り方に移行した時代。
著しい経済成長の反動で、経済不安・金融恐慌におちいたり、国際競争の中で、格差が広がりその報復としてテロが勃発したり、経済発展の歩みの裏で地球環境悪化。それが原因での異常気象といった不安事はつきませんし、日本で加速する少子高齢化や、各地で頻発する大震災、癒えぬ戦争の傷跡など、国内不安は消えず、今年の漢字「災」がその不安を現しています。
 
それでも、30年間、毎年当たり前のように初参りして、旧年を振り返り無事新年を迎えたことに感謝し、家族や自分の健康や安泰、向上・成就を願うことができるというのは幸せだったなと思うのです。
 
さて、このお正月には、門松やしめ縄、鏡餅を飾り、歳神様をお迎えする準備をなさった方も多いと思います。
歳神様は、新年の初日の出と共にご来光され、門松や鏡餅を頼りに皆さんのもとにやってきて、松の内の期間、豊作の祈りを聞き入れていただくとして古来より大事にされてきました。松の内は関東では7日まで、関西では15日までと地域により異なるようです。
  
筆者の地域では、15日に左義長が行われ、お正月飾りや書初めなどを火でお焚きあげし、立ち上る炎でお迎えした歳神様をお送りします。

 
こうした神事では火起こしの儀が行われます。縄文の頃から行われてきた火起こしで、「舞錐式発火法」と言われます。
日本誕生の神をお祀りする伊勢神宮では、毎日朝夕とこの方法で火起こしをし、神様のお食事を用意しているそうです。
この火起こしに用いる道具を、火鑚具(ひきりぐ)といいます。

 
火きり具は、桧(ひのき)で作られています。火を起こす木だから「火の木」というのが言葉の由来と言われます。
ひのきと日本の神様との縁は深く、伊勢神宮のお社がひのきで作られているように、日本書紀では、「スサノオが胸の毛を抜いて散らすとひのきになった。…ひのきは宮殿に用いなさい。」といった一説があります。ひのきは神が日本の発展のために用立ててくれたものなんですね。
 

 
 
参考・出典(下記よりお写真お借りしました)
【岐阜】左義長https://sakadachibooks.com/koyominoyobune-2016-2017/
伊勢神宮内宮宇治橋前の鳥居から昇る朝日http://kando.jtb.co.jp/detail.html?pcd=101