2018年 7月 のアーカイブ

Posted on 2018/07/23 by KAKUKI PROJECT

圧密杉を扉の取っ手に使いました

東京都調布市。
今年、IDUMI(いづみ)というカフェがオープンいたしました。
 
店舗設計をしたのが、「.8/TENHACHI」という建築家ユニット。
TENHACHIデザインが活きたとてもおしゃれなカフェになっています。
 

 
このお店の入口の取っ手には圧密杉が使われています。
25㎜×25㎜の線の細い角材を取っ手にあしらったシンプルなデザインながら、
杉の柔らかな木目と色合いがアクセントになっています。
 

 
杉を圧密した固い素材だからこそ、細くても強度を発揮する。
圧密杉ならではのデザインです。
しかも当社の製法だから、木触りが心地よいのも特徴です。
 
圧密杉はこうした使い方もできます。
まだまだ、圧密杉の活用の幅は広がりそうです。
 
 
*施工例データ*
3階建て店舗併用住宅
所在地 東京都調布市 
設計 株式会社TENHACHI

Posted on 2018/07/19 by KAKUKI PROJECT

圧密した杉を旋盤加工してみました

圧密60%加工をした杉の木を旋盤加工してみます。
 
通常杉は、比重0.38程と言われています。
それを熱盤プレスで60%まで圧縮し固定化した圧密杉の場合、比重が1.03程度となります。
比重1.0を超える木は希少で、自然界にあるものだと外用のデッキに使われることが多い「イペ」が比重1.3と言われます。
圧密60%の杉も非常に硬くて、ハードウッドのように密であるため、細い材に加工しても、十分な強度を発揮することができます。
 
例えば旋盤加工。
15㎜径の丸棒を作ってみると、削りかすが細かく、上手に仕上げれば鉋をかけたような光沢のある仕上がりになります。細くても割れることもなく、とても加工しやすいのが特徴です。
  


 
このように圧密加工をすれば、柔らかい杉の木の活用の幅が広がります。
 
当社では、各地の製材所と協力し、地域産認証がされている木材を圧密加工し、また各地の施設で床として利用していただいております。
床以外にも、圧密材だからできる活用方法はまだまだ模索できそうです。
あらゆる可能性を拡げ、国産材と日本の森林をうまく活用していければと思います。

Posted on 2018/07/11 by KAKUKI PROJECT

しなやかな社会の実現と森を活かしたまちづくり

おだやかな革命

 
 
監督 渡辺智史(わたなべさとし)
 
|Story

原発事故後に福島県の酒蔵の当主が立ち上げた会津電力。放射能汚染によって居住制限区域となった飯館村で畜産農家が立ち上げた飯館電力。岐阜県郡上市の石徹白、集落存続のために100世帯全戸が出資をした小水力発電。さらに首都圏の消費者と地方の農家、食品加工業者が連携して進めている秋田県にかほ市の市民風車。自主自立を目指し、森林資源を生かしたビジネスを立ち上げる岡山県西栗倉村の取り組み、都市生活者、地方への移住者、被災者、それぞれのエネルギー自治を目指すことで、お金やモノだけでない、生きがい、喜びに満ちた暮らしの風景が生まれている。成長・拡大を求め続けてきた現代社会が見失った、これからの時代の「豊かさ」を静かに問いかける物語。
(おだやかな革命Webサイトより http://odayaka-kakumei.com/about/)

 
|今小さな地域コミュニティーが、地域民の力を合わせ、持続可能なまちづくりに取り組んでいます。
 

おだやかな革命の舞台のひとつ、岐阜県石徹白(いとしろ)。

石徹白は、日本三名山に数えられる白山の南山麓、標高700メートルの高地にある小さな集落で、白山がもたらす水そのものを神様とした白山信仰の息づく地区です。石徹白地区の人口は、平成22年度において、総人口272名。その年齢別割合は、15歳までが7%、15~64歳までが43.3%、65歳以上が49.2%という超少子高齢化、このままなにもしなければ消滅するかもしれない過疎地区です。
 
しかしこの地区で今、都会住まいの人が移住する、全国の自治体が見学にくる、というムーブメントが起きています。移住した人は20から40代の働く世代。その割合、総人口のおよそ1割にもなります。
 
そのカギは、エネルギーの自立を目指す「小水力発電」と、その地域の文化や暮らしを再生し、それを生かしたコミュニティづくりにありました。
 
石徹白は白山からの清水を集落に引き込むための水路がありました。勾配の急な山間の水路のため、昔から水車を農業に利用する文化もありました。その地形と水の文化に着目し、小水力発電事業を提起したのが、平野彰英さん。平野さんは石徹白の美しい景色に惚れ、ご夫婦で石徹白に移住をします。
平野さんの構想が地域に広がり、この地区の未来は小水電力に任せるに至るまで、平野さんが取り組んだのは、まずは「その地域を知ること。」
永く石徹白に住み、生活してきた人たちの今や昔を聞き、それが自分への信頼形成につながるのだと。そして「とりあえず、やってみる。」
発電機3基を試験的に導入し、少しずつ発電効果の実績を作っていきました。
 
その結果、はじめ、一部の人だけがなんかやっていると地域の人からも他人事だったことが、平野さんの取組に石徹白地区のほぼ全員が出資した800万を資金に農協を設立。発電事業が始動します。発電事業の収益を元手に、新たな事業が生まれ、雇用も増え、次代を担う子どもたちが生まれました。
 
石徹白の元々もっていたポテンシャルと、その可能性に気づきまずはやってみて実績を重ね、その間少しずつ地域の人の話を聞き、信頼を重ねていき、最終的に地域のほぼ全員が団結し、新たな事業を生み出すことができたというのはまさに、奇跡。
 
 
|本質的な地域の活性化がもたらすこと
 
戦後の経済は、インフラ整備が都市部一極に集中して行われてきたこと、都市にあらゆる企業と人が集まり、効率的に経済効果を発揮したことで、都市を大きく成長させてきたと言えます。地方はその都市部の経済活動をあらゆる面で支えてきました。「水、食物、そしてエネルギー。」これら国内で賄われるものは、地方から都市に送られています。都市と地方は相互に密接に関わりあい、なくてはならないパートナーなのです。
 
都市と地方のパートナーシップにおいて大事なことは、都市と地方のパワーバランスです。経済的には圧倒的に都市部が強いですが、地方から水や電気の安定的な供給がなければ都市部の経済も暮らしも維持できません。しかし地方の産業を支える農業・林業・畜産・ものづくりも儲からなければ、次の世代に継がせるわけにもいかず、都市への人口集中に拍車がかかります。人々が産業として守ってきた山畑は荒れ、豊かな自然と水の保全が保たれなくなることは、社会基盤を揺るがす危険さがあります。だからこそ今、地方が経済的に自立し、地盤を固めることが求められています。
 
石徹白地区の事例から分かることは、少ない人口でも、外に流出するお金の流れを極力なくし、内にお金がまわるようにすることで、地域経済の循環が良好になるということ。石徹白では、自然を楽しむアスレチックやスキー場、地域の美味しい食事を出すカフェがあります。石徹白に遊びに行きやすく、行くと石徹白のファンになってしまう。リピート客が増えれば、新しい民宿ができてそこに雇用が生まれたりと、循環の輪がまたひとつ大きくなっていくこと。それから移住を考える人へのセミナーを開催したり、地域の自治体の見学を受け入れたりして、定住や事業の横展開につながっていくということ。そうして地方経済の地盤を固め、自立した産業を形成することで、産業が活性化し、山畑や自然に手が行き届き、環境保全・治水にもつながるのだと思います。
 
高齢化で後継者がいない地方は多くなっています。
先祖代々引き継いできた文化も産業も廃止される。
生まれ育った故郷が住まわれなくなっていく。
昔のような活気のある地域を取り戻すことをあきらめていく。悲しいですね。
 
そうした悲しい地域の運命をに身を任せるのではなく、自分の故郷を守ろうと、まち全体で動けば地域は再生できる。
 
きっと身近な自分事であると考えることから、地域の為になるのです。そんなメッセージを受け取りました。
この映画をみて、自分でも地域の為に何かできることを考えてみてはいかがでしょうか。
 
 
♦石徹白にはこんな素敵なお店があります。この夏、ぜひ遊びに行かれてみてはいかがでしょうか。
「冒険の森いとしろ」
山が丸ごとアスレチック!木の上にはしごで登って、木から木へロープを伝いながら自分の体力だけで進んでいく「ツリートップアドベンチャー」や山の中をセグウェイに乗って散策。一日中自然の中で遊びつくせます。(要予約)
詳しくはコチラ>http://forest-ad.jp/itoshiro/
 
「MAGOEMON」
石徹白の地物野菜をふんだんに使ったメニューがいただけます。
詳しくはコチラ>https://www.facebook.com/magoemon.itoshiro/
 
「石徹白洋品店」
伝統的な野良着を現代風に仕立てた服飾ブランドショップ。素材から、職人の手仕事まで一切手を抜かないこだわり。
詳しくはコチラ>http://itoshiro.org/
  
おだやかな革命
上映している劇場情報についてはこちらをご覧ください。
http://odayaka-kakumei.com/theater/