2018年 5月 のアーカイブ

Posted on 2018/05/22 by KAKUKI PROJECT

圧密杉の天板と美しさの理由

圧密杉の天板は、無節の杉のみを使用しています。
4mの長さの材を圧密加工し、天板にしています。
TOP写真は圧密杉、柾目の自然塗料クリア仕上げです。
 
杉は一枚の板でも、赤身と白太が混じる、色の濃淡が大きな木です。大柄な木目と節も特徴です。
そのため、天板にする時は色の選定、並べ方、無節に気を配り、出来上がりの美観を大切にしています。
 
一般に「無節」の材は高級品です。
ではなぜ無節の価値が高いのか。
それは、育林時に手間をかけて節が出ないように育てるからです。
 
節のない材に育てる方法は「枝打ち」という作業をすることです。
「節」はそこに枝が生えていた名残です。
枝は必ず生えます。枝を生えなくすることはできません。
そこで、まだ枝が若いうちに枝を切り落とす「枝打ち」作業を行います。
枝が切り落とされた跡は、木が太く成長することによって、幹の中に巻き込まれます。
製材時には、枝打ちによって巻き込まれた節が表に出ないように、職人の目利きが光ります。
 
枝打ちは秋から冬に行われます。これは、木は秋から冬にかけて成長が止まり、木に負担をかけなくて済むためです。ただし、いっぺんにたくさんの枝を落とすと木が弱ってしまうので、毎年少しづつ枝を落とすようにします。使用する道具は鉈(なた)や鋸(のこぎり)、鎌(かま)などです。そうして50年以上の年月をかけて節のない建築材や銘木一枚板となるのです。
 

枝打ち作業。
 
写真出典:岐阜県立森林文化アカデミーHP活動報告より引用
 
 
無節は、生産者が丹精を込めてつくりあげたからこその美しさがあります。
だからこそ私たちは、その思いを受け取り、より美しく、より永く、より丈夫な天板に仕立てないといけないと思うのです。
 
 
参考文献:基礎から学ぶ森と木と人の暮らし 発行:農文協