2016年 12月 のアーカイブ

Posted on 2016/12/27 by KAKUKI PROJECT

岐阜県銘木協同組合

この銘木市場には日本中、世界中の銘木が集まっています。市売は月に1回2日間にわたり開催されます。1日目は製品、2日目は原木です。大きくわけるとそれらには次のようなタイプがあります。
 
1 原木(皮付きの丸太)と製材したもの
2 杉、松、桧、といった針葉樹と欅(けやき)、栃、桜といった広葉樹
3 銘木と言われる大きな板材(おもにテーブルや神社などの床、化粧材)
  突き板用のもとになる材料(スライスして使う)
  神社仏閣用の大型の柱や梁材、床の間などに使う化粧丸太など
 
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かつてはこうした銘木市場はどこの県にもあり、活気もありました。しかし需要も減る日本の市場で、多種多様に銘木を扱う大型の銘木市場は少なくなり、この岐阜銘木協同組合は、今では3指に入る大型市場として貴重な場所になっています。
 
銘木市場では、一般の住宅の材料として流通しているものではなく、特殊な大きさや珍しい材木などが扱われます。神社仏閣などの大きな特殊材料、テーブルや造作材、杉の絞り丸太など、これらの材料や製品を探してこの市には日本中からプロの人がやってくるのです。
 
ちなみに、絞り丸太は、床の間に使うものですが、銘木専門店で販売される価格について1980年ぐらいには一本100万円、高いものでは500万円もしたものが今は10万円前後です。これでは林業が成り立たなくなるのもわかります。こうした価格の問題は、すぐに解決できるわけでもなく、市場に商品を卸す人には、自社の倉庫に眠っていた様々な在庫をなんとか市場で売りさばきたいと集まってきたものも多いそうです。
 
銘木の場合、原木の価格は製品の価格の約三分の一ですが、原木から製品するには約3割は使えなくなります。その3割のうちには、芯つき材と言われる原木の中心部分も含まれます。これは、銘木として希少価値が高く取引されるのは、板の状態であり、芯つき材は構造材として別扱いされるためです。さらに、原木を切ってみると、中に節があったり穴が空いていたり、または鉄砲の弾が入っていたりと思わぬ状態のものもあります。リスクはありますし、こうした大きな材料を板にするのも大変です。本来原木の状態をみて、そこから木取りをするのが正当な方法です。どんな風に山に生えていたのかを想像して木の癖を考慮しながら木取りをするのです。しかし銘木市場にある丁物・盤物・板物と呼ばれるような製材された角材や板材の状態から、山に生えていた背景とその木の特性を読み解くのは至難の業です。それは経験による勘でしか成しえないことです。そこに銘木屋や家具屋の「木を読む」という技術とプライドがあるのでしょう。そしてやりがいも。
 
 
 
下の絵は銘木市場の間取りです。
 
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こんな風にたくさんの木が置かれています。市が終わると積み出し、そして次の市までの準備をするのです。かつて最も高い取引がされた時は、年間30億円の売り上げがありましたが、今は12億円ほどだと言います。それでも、取扱量は最盛期よりも今の方が多いそうです。
 
 
 
このように、社会の変化、市場の変化はありますが、しかし木は美しいものです。美しいだけでなく、中には500年を超えるような材木から生まれた製品はその近くにいるだけで、生命力が伝わってきます。日本は国土の7割が森林です。この資源をしっかり使うことは我々林業に携わる者の使命のようにも思います。
 
是非一度岐阜銘木市場を覗いてみてはいかがでしょうか。
みなさんのご意見をお寄せください。
 
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