2016年 4月 のアーカイブ

Posted on 2016/04/14 by kinoarukurashi

木のある暮らし。

自然の木はなぜか心地いい。人間は太古の昔森の中から生まれた。体の中に刻まれた記憶はそのことを確実に覚えているようだ。

人間がそうであるように、木も同じように人間を見続けてきた。何100年、時には1000年を超える木もある。そんな木は何でも知っているにちがいない。自分で動くことはできないけれども、土の中に生えている根は複雑に絡み合い、土を通してまるでお互いが会話をしているかのようにも思える時がある。

もし何かに迷うようなことがあれば、そっと木に聞いてみるといい。目を閉じて木に耳を傾け木の声を聞いてみるのだ。きっと欲しかった答えを教えてくれるだろう。

そして長い時間生きてきた木はかたちを変えて家の柱や壁、床や天井になりその後もずっと人間に寄り添って生きている。

呼吸をしている。

僕らは木と一緒に生きているのだ。

大木に耳を傾けるのと同じように、無垢の木の床に、テーブルにそっと耳を傾けてみるのだ。

木は何でも知っている。

木のある暮らし。

それは人間にとってもっとも自然な姿なのかもしれない。

Posted on 2016/04/14 by kinoarukurashi

デッキのある暮らし。

季節のいい日にはベランダやテラスにでてハンモックに揺られるのもよし。読書をしてのんびりと過ごすのもよし、友達呼んで、楽しい時間を過ごすのもまた格別だ。

今日は昔からの気のおけない友人たちが5人、そしてそれぞれの伴侶を連れてくる。賑やかなパーティーだ。僕の家のこのデッキはいつも仲間の間では、ここで夏の夕方、しかも8月の最後の土曜の夕方に集まることにしている。

今日はバーベキュー。僕らは少しバーベキューにはうるさい。肉の焼き方だって誰にも負けない。もう長年やっているから年期が入っている。そんじょそこらのバーベキューとは比べものにならない。

おいしいお酒においしい食材、こだわった調理。そして何よりも最高の仲間たち。毎年の夏の夕方のこの会合。いつまで続けることができるのだろうか。このベランダのデッキは僕らの歴史をずっと知ってくれている。

そうだ今年は少しデッキを広げてみようかな。メンテナンスもしたほうがいいかもしれない。

この先10年、20年、いくつになってもこの仲間と素敵な夜をこのデッキで飲み明かしたいと思っている。

Posted on 2016/04/14 by kinoarukurashi

床から家を考える。

家を建ててから15年。子供も巣立ってそろそろリフォームをしようかどうか迷っていた。いろいろ雑誌を見たり、妻と話して間取りについても考えた。人の家を見にも行った。もちろん間取りは大事だとは思う。

でも、ある時僕らはいい家は床が素敵だということに気がついた。暮らしの質は床が決めているに違いない。僕らが選んだのは無塗装天然目のオーク材。少し奮発したけれどよかったと思っている。僕らは床の素材を決めることや色を決めることなど妻と二人であれこれ悩んだ。その時間がとても楽しかった。

こうして子供部屋をなくして、長年の夢だった大きなリビングも手に入れた。床の素材に合わせてお気に入りのソファーも買った。これからの夫婦2人の暮らしを考えたら、これらのことに費やした時間は本当に価値ある時間だと思えた。

これから僕らはきっと長い時間二人で過ごすだろう。友達も来るだろう。仕事も家でするかもしれない。

ずっと先には車椅子で家のなかにいるかもしれない。長い時間を過ごすとき、この床は僕らのこれからの時を一緒に刻んでいってくれるだろう。

床からリフォームを考える。それはとてもいい気づきだったと思う。

Posted on 2016/04/14 by kinoarukurashi

暮らしの真ん中にキッチンを置いてみる。

暮らしの中心をどこに置くのか、人によってそれは様々だろう。

リビングが中心の人も、書斎が中心の人も、ベッドルームが中心の場合もいるだろうが、僕はキッチンを暮らしの中心に置いてみた。

場所を真ん中にするという意味ではなく。暮らし方を、キッチンを中心に考えるということだ。

大きなキッチンを作ることでもない。食べるということに意識を向けてみるのだ。おおげさな言い方をすると何をどう食べるかが人生だと思っている。丁寧に料理の下ごしらえをしたり、調理の合間にお酒を飲んだり、料理ができるまでの間は、読書や趣味のことをするのもある。夫婦で一緒に食事をつくることも、妻が食事をつくっているのを横目に新聞を読んでいるなんていうこともよくある。

僕の日常はまずはキッチンの前に座る。だからキッチンにはとてもこだわっている。このキッチンは木製、ただ木の箱にシンクとコンロがくりぬかれている。シンプルなものだが、それがたまらなくいい。余計なものが一切ない。天板は無垢の杉材で表面が圧縮されたもの、厚みは4センチ近くもある。そこに自分で蜜蝋(みつろう)を塗って、磨きこんでいる。水跳ねをこまめに拭き取るのも楽しいものだ。

いつもいる場所だからこそこだわっている。そして自分で作ったものだから余計に愛着がある。暮らしの真ん中にキッチンを。僕の自慢のキッチンだ。

Posted on 2016/04/14 by kinoarukurashi

小屋に住もう。

小屋に住みたい。

僕はずっとそう思っていた。小さな小屋を川の近くに建てて朝は渓流釣りに、昼は読書に昼寝、そして夕方からはバーベキューと大自然の中で好きなことをして過ごすためのこんな小さな小屋を持つのが夢だった。

小さな小屋の中だけれど、自分の好きなものを集めて飾ってみた。好きな写真、ポスター、本、音楽、そして極上のウィスキー、どれも旅先などで見つけた思い出のあるものばかりだ。そして大きなデッキ、ここで大半の時間を過ごす。僕は今まで多くの旅をしてきた。思い出のものを見ながら世界中を旅していた頃を思い出す。

今日はデッキで木製のコーヒースプーンをつくっている。後ろにある山の森の中から鳥の声が聞こえて来た。コーヒースプーンをつくる手を休めてしばらくその声に聞き入ってみる。鳥の声に耳を澄ましていると他の音がどんどん消えてその音だけがどんどん大きくなっていく。鳥からはこちらが見えているのだろか。もう一度スプーン作りの手を動かし始める。こうやって何も考えずに木に向かって削ると心が研ぎ澄まされてくる感じがする。日々の都会の喧騒の中での忙しい時間、そんな生活を抜け出して週末をこの場所で過ごすのが今では僕の至福の時間だ。自然の中ではコーヒーも格別の味がする。

そして夜が更ける頃、バーベキューの火をみながらウィスキーを傾ける時間が楽しみだ。

日常のことを忘れてただただ時間を過ごす。

山の空気とひとつになっていく感じがなんとも言えない。

僕はこの場所で過ごす時間を最高の贅沢だと思っている。

Posted on 2016/04/14 by kinoarukurashi

テーブルにこだわる。

僕が一日のうちで一番長く過ごす場所はキッチンの前の長いダイニングテーブルだ。

食事はもちろん、テレビを見るのも音楽を聴くのも、好きなお酒を傾けながら過ごすのも、妻と話をするのも、いつもこの大きなダイニングテーブルだ。休みの日にはここで仕事もする。でも大事なことはいつも作業を切り替える時に一度机の上のものをすべて綺麗にしてから次の行為に映るようにしている。テーブルの上は散らかりやすいもの、何かが置いてあると自然にものが吸い寄せられてくる。だからいつもリセットするようにしている。

そしてこのテーブルのトップは無垢の杉材。大のお気に入りだ。リセットのたびに綺麗に拭いて汚れを取るようにしているし、時々メンテナンスでワックスをかけている。磨くことでますます味が出てくるし、愛着もわいてくる。

今では、日に焼けて少し赤みがかっていい艶がでてきた。このテーブルの脚は鉄製のスタッキングできるもの。移動するのも簡単だ。それでも使う時はしっかりとした重量感と厚みのある天板は高級感を漂わせている。机を撫でながら、なんとなく幸せを感じるのは僕だけではなさそうだ。家族みんなのシンボルにもなっている。

テーブルにこだわる。それは暮らしにこだわるということ。そのことで、お皿もグラスもこのテーブルに負けないようなこだわったものを揃えることに繋がっている。